「伝えるって、おもしろい。」
最近、そう思うことが増えました。
BC学院でスクールマネージャーとして働いていて、いま一番時間を使っているのは「広告づくり」。
授業の調整や生徒募集も大切ですが、実は“言葉をどう届けるか”に、一番頭を使っています。
最初はワードとエクセルで試行錯誤していました。今ではCanvaも使いこなせるようになってきました。画面上で文字や色を動かしていると、「言葉って、見せ方ひとつでこんなに印象が変わるんだ」と、日々発見の連続です。
不思議なことに、広告を作るようになってから、広告を見る目も変わりました。「この言葉の並びは誰に響くんだろう」「“受付中”と“募集しています”って、ちょっとニュアンス違うな」など、つい分析してしまいます。
でもその感覚、どこかで覚えがあるなと思ったら、中国語を学んでいたときの気づきにそっくりでした。例えば、中国語で話すのが難しいと感じたとき、私はよく“余分な情報を削って伝える”という工夫をしていました。
「私の見ている映画はもうすぐ終わる」は、
→ 我看的电影快结束了。
でも難しいときは、
→ 电影快结束了。
主語や細かい説明を削って、伝えたい“芯”だけに絞ると、ずっと話しやすくなる。相手にも伝わりやすい。
語学も広告も、あれもこれも伝えたくなるけれど、最後は「相手がわかりやすいように削ぎ落とす」ことが大事なんだと思います。
語学には語彙力ももちろん必要だけど、母語で“シンプルに説明する力”があると、学びのハードルがぐっと下がります。広告づくりでも、難しい情報をかみ砕いて届ける力が試されるから、やっていることは本質的に同じなんだなと感じます。
今も、北京の先生とは定期的に話しています。おしゃべりしながら、ふと「飛行機に飛び乗りたくなる」ような気持ちになることもあります。でも今はここで、日々の言葉をひとつずつ整えながら、「伝えるって、むずかしくて、おもしろいな」と感じています。


